芦田川 きれい☆きれいプロジェクト『河川浄化チャレンジ月間』の結果報告をアップしました。
芦田川環境マネジメントセンター、国土交通省 福山河川国道事務所及び福山市は、芦田川の水質浄化に取り組む『河川浄化チャレンジ月間』を、
2022年11月1日~11月30日の1ヵ月間実施しました。
『河川浄化チャレンジ月間』は2007年度からスタートしており、通算で16回目となります。
今年度は、瀬戸川流域は津之郷小学校・赤坂小学校・瀬戸小学校・済美中学校、高屋川流域は駅家学区・御野小学校・中条小学校・駅家西小学校・駅家北小学校・竹尋小学校・駅家小学校・御幸小学校・湯田小学校・西深津小学校・幸千中学校・培遠中学校、芦田川本線流域等は常金丸小学校・宜山小学校・網引小学校、その他の地域として遺芳丘小学校・松永小学校及び流域の市民団体の皆様にアンケートにご協力をいただくとともに、
瀬戸川・高屋川流域を中心に、芦田川流域全体に“家庭で出来る水質浄化の取り組み”の実践を呼びかけました。
参加者からは、意識の変化や今後の取り組みへの決意など、年間を通じた取り組みとして流域全体へ展開していくことが期待できる積極的な意見を多数いただきました。
1.取り組み内容
1)取り組み状況
流域の町内会や、学校、地元団体、企業などに広く取り組みの実践を呼びかけた結果、全体で1307世帯に参加いただけました。
水質調査では、生活排水等の汚れの量が削減されており、多くの方々に取り組んでいただいた結果であると考えます。
なお、下図に示す学区・小学校には、チラシやアンケートの配布・回収にご協力をいただきました。参考として、以下にアンケート回収数を示します。
瀬戸川流域 | : | 221世帯(瀬戸学区、赤坂小学校など) |
高屋川流域 |
: | 851世帯(駅家小学校、御野小学校など) |
芦田川本川流域等 | : | 235世帯 |
計 | 1307世帯 |
2)取り組み項目
各家庭で5つの取り組みを実施していただきました。
- 排水口にネットをかけて、調理くずや食べ残しを流さない
- 汚れのひどい鍋、食器類は、ふき取ってから洗う
- 食用油は直接流さず、紙にしみ込ませたり、固めたりしてごみとして出す
- 食器類を洗う時に、洗剤の使用量を減らす
- 洗濯の時に、洗剤の適量使用を心がける
2.調査結果
1)調査結果
取組み前と取組み中の水質調査より、指標であるBOD、SS、T-Pの濃度(汚れの量)は、チャレンジ月間の活動で改善していることが確認できました。結果を下図に示します。
SSに関しては約30%、BOD及びT-Pに関してはわずかに水質の改善が確認されました。全体的にBOD、SSともに水質分析結果は良好であり、水量の少ない一部地点を除き、環境基準を満足していました。
活動を始めた頃の結果(BOD:約6mg/L)と比較すると、水質が非常に良好になってきており、事前と実施中の水質を比べても、取り組みによる大きな変化が見られなくなってきています。これも流域住民の皆さんが、項目①~⑤について、積極的に取り組んでいただいた結果、生活排水等の汚れの量が削減されたためと考えられます。今後も取り組みを継続し、良好な水質を維持していくことが大切です。
なお、本調査はあくまで改善傾向を把握するものであり、事前・事中ともに各1回のみの調査であるため、水質の減少率は正確な削減率ではありません。
水質調査実施状況(左:事前、右:実施中)
2)参加者からの意見(一部抜粋)
取り組み実施後のアンケートでは、意識の変化や今後の取り組みへの決意など、年間を通じた取り組みとして流域全体へ展開していくことが期待できる積極的な意見を多数いただきました。
- 小学生の子どもが、学校で環境について学習し、家で話してくれたことがきっかけで、家庭で気を付けるよう心がけて生活するようになりました。親子でできる取り組みがあれば、さらによい効果が現れるのではないかと思います。
- 普段からやっている事が多かったので、今回のチャレンジ月間が特別なものには感じませんでしたが、食器用洗剤などの使用量については、適量を心がけていこうと思いました。これからも意識して続けていきます。
- 河川の浄化だけでなく、山林の整備、耕作放棄地の利用、宅地の制限、海の環境等、先の子ども達へ引き継げる様な豊かな地域を作ってほしいです。
- 今までは排水口のネットを取り付けていませんでした。こういうことがきっかけで今後も続けていくことができるので、良いチャレンジ月間でした。リサイクルも学校がきっかけで現在もとりくんでいるので、色々と今後も行っていきたいです。