芦田川 きれい☆きれいプロジェクト『河川浄化チャレンジ月間』の結果報告をアップしました。
芦田川環境マネジメントセンター、国土交通省 福山河川国道事務所及び福山市は、芦田川の水質浄化に取り組む『河川浄化チャレンジ月間』を、2019年11月1日~11月30日の1ヵ月間実施しました。
『河川浄化チャレンジ月間』は平成19年度からスタートしており、通算で13回目となります。今年度は、瀬戸学区・駅家学区・津之郷小学校・御野小学校・中条小学校・赤坂小学校・服部小学校・竹尋小学校・常金丸小学校・宜山小学校・駅家東小学校・網引小学校・瀬戸小学校・駅家小学校・幸千中学校及び流域の市民団体の皆様にアンケートにご協力をいただくとともに、瀬戸川・高屋川流域を中心に、芦田川流域全体に“家庭で出来る水質浄化の取り組み”の実践を呼びかけました。
参加者からは、意識の変化や今後の取り組みへの決意など、年間を通じた取り組みとして流域全体へ展開していくことが期待できる積極的な意見を多数いただきました。
1.取り組み内容
1)取り組み状況
流域の町内会や、学校、地元団体、企業などに広く取り組みの実践を呼びかけた結果、全体で1,648世帯に参加いただけました。
水質調査では、生活排水等の汚れの量が削減されており、多くの方々に取り組んでいただいた結果であると考えます。
なお、下図に示す学区・小学校には、チラシやアンケートの配布・回収にご協力をいただきました。参考として、以下にアンケート回収数を示します。
瀬戸川流域 | : | 1,045世帯(瀬戸学区、津之郷小学校、赤坂小学校など) |
高屋川流域 |
: | 353世帯 |
芦田川本川流域等 | : | 250世帯(御野小学校、中条小学校、服部小学校など) |
計 | 1,648世帯 |
2)取り組み項目
各家庭で5つの取り組みを実施していただきました。
- 排水口にネットをかけて、調理くずや食べ残しを流さない
- 汚れのひどい鍋、食器類は、ふき取ってから洗う
- 食用油は直接流さず、紙にしみ込ませたり、固めたりしてごみとして出す
- 食器類を洗う時に、洗剤の使用量を減らす
- 洗濯の時に、洗剤の適量使用を心がける
2.調査結果
1)調査結果
取り組み前と取り組み中の水質調査より、水質の指標であるBOD、T-Pに関して、 チャレンジ月間の実施による水質改善効果が確認されました。結果を右図に示します。
BODに関しては、実施前で約3㎎/L、実施中で約2㎎/Lであり、瀬戸川の環境基準(3㎎/L)と同程度であり、 比較的水質がよい状態での調査となりました。水質の改善率で見ると、BODとT-Pともに約30%減少しており、 実施前に比べ実施中で水質が改善している結果となりました。
アクションシートやアンケートの結果に見られるように、流域住民の皆さまが項目①~⑤について、 積極的に取り組んでいただいた結果、生活排水等の汚れの量が削減されたものと考えられます。
※本調査はあくまで改善傾向を把握するものであり、事前・事中ともに各1回のみの調査となるため、水質の減少率は正確な削減率というわけではありません。
2)参加者の声
意識の変化や環境への関心の高まり、今後の取り組みへの決意など、年間を通じた取り組みとして流域全体へ展開していくことが期待できる積極的な意見が多数見受けられました。
- 素晴らしい取り組みなので、続けて欲しいですし、続けたいです。一人でも多くの方が意識を高めて未来の子ども達に安心して暮らせる環境であって欲しいものです。
- 私が小学校の頃は川(芦田川)で泳いで遊んでました。そんな川に戻って欲しいです。
- 子どもの頃に、環境を大切にする取り組みや学習をすることで、大人になっても役立つと思います。毎日の生活で気をつけることは、とても良い習慣につながると思います。
- このような取り組みがあることを初めて知りました。意識して生活排水の取り組みをしてみると、何げなくしていたことが、あたりまえの行動になりました。小さなことですが自分の行動が少しでも芦田川の美化に役立つと嬉しいです。
- 芦田川の汚れはよく新聞にも出ていますが、水質浄化にどんなことができるのか、1人1人が意識して、日常から取り組めるようにしたいものです。