2011-02/09
芦田川 きれい☆きれいプロジェクト『河川浄化チャレンジ月間』の結果報告をアップしました。
1.はじめに
昨年、芦田川環境マネジメントセンター、国土交通省 福山河川国道事務所及び福山市は、芦田川の水質改善を図るため、「芦田川きれい☆きれいプロジェクト」の一環として、身近にできる水質浄化の取り組みである『河川浄化チャレンジ月間』を、平成22年11月1日~11月30日までの1ヵ月間実施しました。
平成21年に実施した『河川浄化社会実験』では、瀬戸川流域の津之郷学区・赤坂学区、高屋川流域の竹尋学区の合計約3,600世帯のご協力により、貴重な結果やご意見を得て、水質浄化の取り組みによる水質改善効果を把握することができましたので、今回は、昨年までの取り組みをさらに進展させ、瀬戸川・高屋川流域全体を対象とした取り組みとして実践していただきました。
取り組み結果より、日頃から家庭でできる水質浄化の取り組みが重要であることが改めて確認できました。よって、この結果を瀬戸川・高屋川流域、さらには芦田川流域全体に広くPRしていきたいと思います。
今後、このような芦田川の水質浄化に向けた草の根運動が契機となって、各家庭に水質浄化の取り組みが定着するとともに、芦田川流域全体に広まっていくことを期待します。
※本事業は、社団法人日本河川協会「きれいな川と暮らそう」基金及び財団法人義倉「義倉事業助成」の助成を受けて実施いたしました。
2.取り組み内容
1)実施場所
瀬戸川流域(赤坂町、津之郷町、瀬戸町、山手町など) | : | 約5,000世帯 |
高屋川流域(駅家町、御幸町、加茂町、神辺町、千田町など) | : | 約20,000世帯 |
計 | 約25,000世帯 |
2)取り組み項目
- 排水口にネットをかけて、調理くずや食べ残しを流さない
- 汚れのひどい鍋、食器類は、ふき取ってから洗う
- 食用油は直接流さず、紙にしみ込ませたり、固めたりして捨てる
- 食器類を洗う時に、洗剤の使用量を減らす
- 洗濯の時に、洗剤の適量使用を心がける
3.実施結果
1)水質調査結果
瀬戸川流域では全項目で(図-1)、高屋川流域では、水中のにごりの量(SS)と水中のリンの量(T-P)について(図-2)、事前調査と比較して実施中調査の数値が減少しています。これは、各取り組み項目について、流域住民の皆さまに積極的に取り組んでいただいた結果、生活排水等の汚れの量が削減されたものと考えられます。
ここで、高屋川流域では、水中の汚れの量(BOD)について改善が確認できませんでした。竹尋学区においては、平成21年に引き続いて集中的な取り組みを実施いただきましたが、高屋川流域は竹尋学区以外のエリアが非常に大きいことが要因の1つとして考えられます。このため、次年度以降、高屋川流域全体での参加率の向上が望まれます。
※事前調査前に降雨があり、その影響等を受けているため、汚濁負荷の減少率は実際の削減率に当てはまりません。
2)参加住民の意見
意識の変化や今後の取り組みへの決意など、年間を通じた取り組みとして流域全体へ展開していくことが期待できる積極的な意見が多数見受けられました。
- 素晴らしい取り組みと思います。良い環境を子ども達に残してやりたい思いで一杯です。汚れた食器は広告等で拭き取る習慣がつき、本当に洗剤を使う事が少なくなりました。
- 河川浄化チャレンジ月間と言わず、日頃より環境問題に進んで取り組む事は地域住民の利益であると思う。健康の源である!皆様、心掛けましょう。
- ぼくは、水をきれいにしても川にごみがあったりしたらきれいとは言えないので、川もきれいにしていこうと思った。
- チャレンジ月間だけに止まらず、市民が皆、いつも気を付けるように取り組んでもらいたい。
- 40才代後半の私の兄から、幼い頃、芦田川でよく泳いだり、貝や魚を取っていたと聞きました。その頃の様にきれいな川に戻せる日を目指し、家族で協力して楽しみながら頑張り続けたいです。
- みんなの河川だという気持ちを持って、みんなで取り組んでいくことによって美しい川にしていきたいと思いました。
- 芦田川を全国の水準以上に高めていきたいです。