2023年度 芦田川 川の健康診断 春季調査(2023.6.7(水))の調査結果をアップしました。
春季調査(第37回調査:2023.6.7) |
1.開催概要
“芦田川きれい☆きれいプロジェクト”の一環として、芦田川とその支川の17地点を対象に『芦田川 川の健康診断 春季調査(第37回調査)』を6月7日(水)に実施しました。今年度は、第Ⅱ期芦田川水環境アクションプランで推進している、ごみ対策の新たな取組み企画(既存イベント中に、ごみ対策の啓発に関するプログラムを組み込む)について、 水辺の学び舎に加え、川の健康診断(秋季)で試行する予定のため、一般募集を中止し、事務局スタッフのみで調査を実施しました。
2.調査方法等
調査はスタッフにより2グループを編成し、1グループあたり9地点を分担して調査しました。 各地点では、“水質チェック”(家庭排水などによる川の汚れを調べる上で目安となるCOD、亜硝酸(NO2)、りん酸(PO4)のパックテストによる簡易水質測定)、 “感覚チェック”(水の見た目や色、匂い、手触りなどによる評価)を行い、各地点の調査結果をとりまとめました。
3.調査結果
<今回の調査結果>
今回の調査結果では、芦田川上流の調査地点である①府中大渡橋、中流の⑬中津原取水堰、支川神谷川の⑤神谷川橋などで比較的評価が高く、支川高屋川の⑩掛の橋、支川有地川の⑦大正橋、支川砂川の④中須大橋、支川瀬戸川の⑯観音橋などで評価が低い結果となりました。
上位ランキングについては⑤神谷川橋が、下位ランキングについては⑩掛の橋と⑯観音橋が、1位となりました。
<経年的な傾向>
平成17年春からの調査結果をみると、芦田川本川の上流部から中流部は、概ね良好な評価結果で推移していますが、下流部で流入する高屋川の⑪鶴ヶ橋、瀬戸川の⑯観音橋の評価は、過去の調査結果と同様に低い評価となっています。
<まとめ>
今年は平年より約8日早い梅雨入りとなっており、5月の降水量も前年より多く、川の水量も比較的安定していたため、前年と比べ全体的に評価が高くなった地点が多くみられました。なお、前年より評価が低くなった地点もありますが、いずれも「普通(46 点以上)」以上であり、今回の総合評価は全体的に良好な結果となりました。
今回の調査で低評価となった地点については、川の水量が比較的少なく滞留していたことや直上流で工事を実施していることなどの要因があげられます。しかし、全体的には、極端な水質悪化も見られないことから、芦田川の水質改善に向けた様々な取り組みにより、水質の改善傾向は維持されていると推測されます。
また、過去の調査結果と同様に、芦田川の上流側の調査地点は比較的水質が良好ですが、市街地を流れる支川(高屋川、瀬戸川)の合流後は水質が悪くなる傾向であり、良好な水質を維持していくためにも、これまでの取り組みを継続していくことが重要と考えられます。
順位 | 上位ランキング | 得点 | 順位 | 下位ランキング | 得点 |
---|---|---|---|---|---|
1 | (5)神谷川橋(神谷川) |
94点 |
1 | (10)掛の橋(高屋川) (16)観音橋(瀬戸川) |
64点 |
2 | (13)中津原取水堰(芦田川) |
91点 |
2 | (7)大正橋(有地川) | 67点 |
3 | (1)府中大渡橋(芦田川) |
90点 |
3 | (4)中須大橋(砂川) | 68点 |
※( )カッコ内の数字は地点番号を示しています。
2023年度 芦田川 川の健康診断調査結果(春季調査:2023.6.7)
4.今後の取り組み
今後もこのような水質調査を継続し、情報発信していくことで、流域の皆さまに芦田川の現状をご理解いただくとともに、家庭などの身近なところでできる水質改善の取り組みとして、“環法17条”やその簡易版である“芦田川クリーン5”などの普及啓発を進めていきます。
※芦田川をきれいにするための独自の取り組みをまとめた“環法17条”のパンフレットはホームページからも入手できます。既に“芦田川クリーン5”は実践しているという方は、レベルアップとして是非チャレンジしてみてください!